手続きの種類により若干の違いはありますが、一般の消費者の方の債務整理(任意整理、自己破産、個人再生)に関して言えば、違いはほとんどありません。
任意整理(債権者と分割払いの和解交渉)の場合
認定司法書士には、経済的利益が140万円以内の民事の紛争に限り、弁護士と同様に訴訟や交渉を代理する権限があります。
この経済的利益は、債務の総額ではなく、各債権者1社毎に計算して判断しますので、各債権者1社に対する債務額がそれぞれ140万円以内であれば、司法書士と弁護士とで手続きに違いはありません。
債権者1社に対する債務額が140万円を超える場合は、その業者に対し、司法書士に代理権があるかどうかは見解が分かれています。これは弁護士と司法書士との職域争いになるのですが、この点が裁判で争われた平成21年10月16日大阪高裁判決でも、「公権的解釈も確立していない状況では、いずれかの見解に立つことはできない」として判断が回避されており、今も見解が統一されていません。
したがって、1社に対する債務額が140万円を超える場合は、その業者に対し、司法書士に和解交渉権限があるかどうかは争いがあります。
自己破産・個人再生の場合
司法書士には裁判書類作成権限がありますので、自己破産や個人再生の申立書等をその債務額に関係なく作成することができます。この場合、作成した書類等は司法書士が裁判所に提出しますし、裁判所や債権者との間の事務連絡も特別な事情がない限り全て司法書士が行いますので、司法書士と弁護士とで違いは特になく、ご本人の負担も変わりません。
なお、全国的に東京地裁だけは、自己破産や個人再生の申立てについて弁護士を優先する取扱いをしていますが、福岡地裁においては、取扱いは全く変わりません。