自己破産とは
返済能力がない場合は、自己破産を検討することになります。
破産は清算手続です。
裁判所が破産管財人を選任し、破産申立人の資産を清算して債権者に平等に分ける手続を行います。ただし、破産申立人に資産が殆どない場合は、同時廃止という手続で審理されます。
「廃止」とは終了とほぼ同意です。つまり、破産手続開始決定と免責決定の審理を一度に(同時に)終了するという意味です。
破産は、全債務について免責を受けることを目的とします。
「免責」とは、借金をゼロにすることです。
ただし、免責不許可事由がある場合は、原則として免責を受けることができません。
免責不許可事由の一例
1.ギャンブルや遊興費による借金が多い
2.直近の短期間に、破産覚悟の上で、意図的に多額の借入れをしている
3.現金を得る目的で、パソコンやチケットをクレジットカードで購入し、繰り返し換金行為を行っている
4.過去7年の間に、免責を受けている
(免責不許可事由があると多くの場合管財人が選任されます。尚、免責不許可とみなされ得る事例は上記以外にもあります。詳しくは面談時にご相談ください。)
自己破産に関するよくある質問
「破産」という言葉から、漠然と破滅的なイメージを持たれがちです。
しかし、実際はそのようなことはありません。
職場や家族に知られる
基本的には知られることはありません。
当事務所や裁判所、債権者などが、ご家族や職場に連絡することは原則としてございません。
ただし、同居の家族の所得証明書や給与明細書、光熱費の領収書等を用意する必要がありますので、これらを家族に知られずに集めるのはなかなか難しいと思われます。
できれば同居のご家族には事前に相談されることをお勧めします。
テレビや冷蔵庫等も没収されてしまうの
日常生活に通常欠くことのできない家財道具や預貯金、現金は残すことができます。
仕事を辞める必要があるか
辞める必要はありません。
ただし、保険の外交員や警備員、会社役員など一定の職業には資格制限があります。
免責を受ければ復権しますが、それまではその仕事をすることはできません。
選挙権は
失われません。そのままです。
尚、戸籍にも記載されません。
住宅ローン返済中の方へ
昨今の経済状況の悪化により、住宅ローンの支払いに苦慮している方も多いのではないでしょうか。
住宅ローンの支払いが滞る方の中には、何とか住宅ローンの支払いを続けようと、住宅ローンを支払うために他の金融機関から借金をし、結果として多重債務に陥っている方も少なくありません。
住宅ローンの支払いを継続する
住宅ローン以外の債務の返済状況が緩和されれば、住宅ローンの支払いは続けることができる方の場合、まずは、下記のような、住宅ローン以外の債務のみを整理する方法について検討してみてください。
任意整理
個人再生(住宅ローン特則を利用)
住宅を売却する
例えば、住宅ローンが原因で多重債務に陥ってしまった場合や、住宅ローンの返済が家計に対して過度の負担になっている場合など、他の債務についてのみ整理をしても根本的な問題の解決には至らない場合は、住宅を売却するとともに、自己破産又は個人再生手続きを検討する必要があります。
住宅の売却には通常、下記の2つの方法があります。
| 任意売却 |
競 売 |
|
債権者によって競売手続きが行われる前に、債務者と債権者が協議のうえ、双方が納得できる価格で、不動産を市場で売却する手続きです。
一般的には、競売よりも高い価格で売却できる可能性が高いとされています。
|
抵当権の担保権者である住宅ローンの債権者(または保証会社)が、裁判所に申し立てを行い、裁判所が不動産を売却する手続きです。
一般的には、市場価格より安い価格で落札されることが多いとされています。
|
売却代金は、住宅ローンの残債務額に充当されます。
このとき、住宅ローンの残債務額よりも高い価格で売却できれば、住宅ローン債務は残りませんし、売却代金の余剰金を他の債務の返済に充てることもできますので、結果的に債務整理をする必要さえなくなるかも知れません。
しかしながら実際は、住宅ローン残額よりも低い価格でしか売却できず、売却後も結局ローンだけが残ってしまう例が少なくありません。
したがって、住宅の売却見込価格が残債務額に比べて低い場合には、住宅の売却と並行して自己破産や個人再生手続きを進める必要があるのです。
※任意売却直後に個人再生や自己破産を申し立てる場合は、不動産の売却価格が正当な価格であることを、不動産査定書等を裁判所へ提出し、疎明する必要があります。
※任意売却後も住宅ローンが残ってしまう可能性が高い方は、売却に合わせ、債務整理についてもぜひ専門家にご相談ください。